組織

夕中部警察

有中部市警察は汚職と腐敗にまみれている。よって、警察に犯罪を通報したからといって事件が解決する確率は圧倒的に低いため、市民からの信頼は年々低下している。

しかし彼らにとって汚職は非合法だが合理的だ。

彼らが頑張ったところで街は良くなるわけではない。治安の悪化は止まらない。住民は子どもまで銃をもっており、悪戯に撃ちあう場所では、日常のパトロールすら常に死と隣合わせなのだ。

にもかかわらず、予算もなく警察官の減少に加え、警備用ロボットの導入も遅れている。

その上で彼らは違法AIを搭載したロボット犯罪に対応するばかりか、近年は一見してわからないサイボーグ犯罪者も増加の一途をたどる。

こうして常に死と隣り合わせの現場ばかりなのに、給料は他の地域の警察官と同じとなれば、ここに派遣された警察は生き延びるための方法を取る他ない。そして、賄賂を受け取り犯罪を黙認するほうが彼らにとっては生き延びるための方法にすぎない。この街で邪魔だと判断された警察官はどこかで必ず消えると言われるからだ。

もちろん、こうした警察の腐敗に反対する地元出身者も多いが、そうした人間は組織内での立場を追われ、警察を辞め自治警備隊へと加わっている。

夕闇隊

正式名称『夕中部市警察機動部隊』

主に夕暮れ時から街に現れる事から、市民からは「夕闇隊」と呼ばれ恐れられている。

日本で最も治安の悪化が進む街の現状では警察官のみでの対応は不可能。そこで配備された機動部隊と言われているが、その詳細は不明。

なぜなら、夕中部市警察所属ながら公安部指揮下の部隊であり、隊員の素顔すら明かされておらず、現場でも常にマスクを装着し一切顔がわからない。一応、覆面はギャングからの報復対策と明言されている。

市の公式発表によれば、彼らの主な任務は対組織犯罪、および暴徒鎮圧であるが、市民からはまったく違うケースで彼らが出動し凄惨な殺戮が行われたとも言われている謎多き部隊である。

当然ながら隊には出自不明の隊員が多く、警察の人間たちどころか、市民とも距離を置いているものが多いが、現場では警察と連携することが多々ある。しかし指揮系統の違いから対立することもある。

隊員はいずれも練度が高く、戦闘経験も高い。重武装であり、ほぼ市に送り込まれた公安の軍隊と考えるべきだ。一般的な犯罪者やギャングでは手も足も出ないため、一部では先の大戦で組織された軍の特殊部隊出身者で構成されているとも言われている。

そうした噂が立つ理由は、彼らの戦闘があまりにも冷酷すぎるからだ。

彼らが出動するとき、逮捕のためではない。犯罪者の一般市民の区別がつかないこの街において、彼らがやるのは掃除である。出動するや地域や建物を封鎖し、区画まるごと殺戮で一掃する。

また、封鎖地域において警告無く一般市民が巻き添えになったとしても、一切ニュースになることも無い。

夕闇の中に浮かぶ彼らの黒い影と赤い眼を見たら、まずはその場から離れたほうがいい。なんの罪もおかしてなくとも、からずその区域から離れるべきだ。

自治警備隊

腐敗した警察内部に反発した者達が中心となって作った組織。

街の浄化のため、元警察官ら数名が地元ギャングであるアウグと交渉し、彼らを組織の構成員として迎い入れ組織した、いわば民間の警察機関である。

夕中部市の治安維持のための主力である実行部隊の他、様々な部門を持つとも言われている。

犯罪撲滅を掲げる強硬姿勢により、この街の犯罪者にとっては、警察よりも自治警のほうが厄介だ。

彼らは犯罪の撲滅のため暴力を使うことを躊躇わない。犯罪撲滅を掲げ、ドラッグの流通を止めるために暴力により犯罪者を殺す事も多々ある。

なぜなら、法ではなく武力のみが彼らの正義を支えているからだ。恐れられなくてはならないがゆえに、彼らは常に威嚇し、銃撃をためらわず、自らの命すらも軽んじるほどに破壊的だ。

彼らを支持する市民は多い。隊員たちもギャング時代から市民から支持されていた事もあり、リーダーのビダンは街のヒーローという者もいる。

だが、いくら市民に支持されようとも、そのすべてが犯罪行為であることには変わらない。非合法の治安維持組織といえば聞こえはいいが、その構成員もふくめ、実態はほぼギャングである。

アウグ(自治警備隊)

アウグはこの街の自治警の通称である。

こう呼ばれる理由は、自警団の実行部隊を含め、組織の大半がアウグと呼ばれるギャングによって作られているからからだ。

リーダーはアリス・ビダン。

かつて起きた南区の抗争事件において、アリス・ビダンをリーダーとして作られた。

元々アウグは南区でのギャングの抗争を止めるべく作られた組織であり、当初から自治意識が強い集団である。

だが、その凶暴性はあまりに高い。

リーダーであるアリス・ビダンの並外れた身体能力と凶暴性によるものも多いが、そもそも彼らが設立された目的は南区に侵攻してきたギャングたちから南区の支配権を奪還することだけであった。

つまり、アウグはもともと抗争だけが目的であり、結成された時点で南区のすべてのギャングと対立し、多数の死傷者を生み出した。

ゆえにギャングでは珍しくドラッグや違法AIなどのビジネスには一切手を出さず、ただ他の組織を壊滅させ、彼らの活動資金を手に入れながら活動していた。そうして常に激しい抗争を行っているため、メンバーの多くは結成時から残っているものは少ない。また、メンバーは逮捕よりも抗争による死者のほうが多い。

自警団となってからはギャングとしての活動と同時に、街の治安維持のため犯罪者狩りをしているが、その手法はギャングならではの凶暴さを発揮したものであり、拉致、監禁、拷問はあたりまえ。

それゆえに、街では犯罪者やギャングとの対立、さらに警察との関係まで悪化しており、とにかく敵が多い。

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